- 一戸建てを売りたいけど方法がわからない……。
- 一戸建てってどういう流れで売るの?
- 一戸建てを売りたいけど絶対失敗したくない!
住み替えや離婚、相続などにより、今住んでいる一戸建てを売却しようとしている方も多いのではないでしょうか。
しかし、一戸建てを売るには不動産査定や売却活動など、初めての方にとって難しく感じる要素がたくさんあります。
そこでこの記事では、一戸建て売却の方法や手順、売るべきタイミングなどを詳しく解説します。
この記事を読めば、一戸建て売却が初めての方でもスムーズに売却活動を進められるようになります。
「本当に売れるのかな……。」「失敗したらどうしよう」と不安を抱いている方はぜひ最後までご覧ください!
一戸建ての売却方法は3種類
一戸建ての売却方法は以下の3種類があります。
- 仲介
- 買取
- 個人間売買
それぞれの意味や特徴を解説します。
売却方法が決まっていない方は参考にしてみましょう。
仲介
仲介とは、不動産会社が売り手と買い手の間に入って取引を手助けする方法です。
不動産会社に仲介してもらうことで、専門知識を持つ担当者が価格設定や販売戦略を提案してくれます。また、幅広いネットワークを活用し、多くの買い手にアプローチできるのも魅力です。
不動産売却の一般的な方法であり、数多くの人が仲介で売却しています。
しかし、仲介手数料がかかったり依頼先の不動産会社によって売却価格が異なったりする点があるのも、仲介ならではの特徴です。
仲介について詳しくは「不動産仲介の仕組みを徹底解説!仲介の流れや手数料も紹介」をご覧ください。
買取
買取とは、不動産会社にあなたの家を直接買い取ってもらう方法です。
以下のようなメリットとデメリットがあります。
【メリット】
- スピード売却可能
- 手間が少ない
【デメリット】
- 価格が仲介の7~8割程度
- 価格交渉しにくい
買取は、仲介のように買主探しをする必要がないのでスピード売却が可能です。また、広告や買主との売買契約もないので手間が少ないです。
しかし、手間がかからない分価格が安くなりやすく、仲介での売却価格と比べて7~8割程度まで安くなります。
また、複数の買い手と競争することがないので価格競争が起きにくく、不動産会社と価格交渉しにくいのもデメリットです。
「安くてもいいから早く売りたい」という方に向いている売却方法です。
不動産買取については、「不動産買取の注意点8選を徹底解説!トラブル事例や仲介との違いも紹介」で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
個人間売買
個人間売買とは、仲介業者を通さずに売り手と買い手が直接取引を行うことを指します。
個人間売買には以下のようなメリットとデメリットがあります。
【メリット】
- 仲介手数料がかからない
- 売却条件を自由に設定できる
【デメリット】
- 契約に関してトラブルが起きやすい
- トラブルが起きても自分で対処しなければならない
個人間売買は仲介手数料がかからないため、売り手や買い手の負担が軽くなります。また、条件を自由に交渉できるため、自分のペースで進められるのも魅力です。
しかし、不動産会社が仲介していないので契約に関してトラブルが起きやすく、自分で対処しなければなりません。
特に不動産の知識が少ない人であれば余計にトラブルが起きやすくなるため、十分に注意する必要があります。
個人間売買については、「不動産売買は個人間でも手続きできる?流れや司法書士費用を解説」で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
一戸建て売却の期間
一戸建て売却の期間を解説します。
また、売却スケジュールや適切な売却タイミングも解説するので、併せて確認しておきましょう。
- 平均売却期間
- 売却スケジュール
- 売却タイミング
平均売却期間
一戸建ての平均売却期間は約3ヶ月~6ヶ月です。この期間は、地域や物件の条件によって異なりますが、一般的にはこの範囲で売却が進むことが多いです。
しかし、状況によっては長引く場合があります。その理由として、買い手を見つけるまでに時間がかかることが挙げられます。
特に市場の状況や物件の魅力によって買い手の反応が異なるため、売却にかかる時間も変わります。また、価格設定が適切でないと売却がさらに難しくなる場合もあるでしょう。
売却が長引くと心理的なストレスが蓄積し、なかなか売れないことに不安を感じやすくなります。
こうした不安を軽減するためには、事前に市場調査を行い、適正な価格を設定することが重要です。
また、売却スケジュールを計画して、計画通りに進められているか逐一チェックすることで、スムーズな売却を実現できるでしょう。
売却スケジュール
一戸建てを売却するには、計画的なスケジュールが重要です。全体の流れを理解しておくことで、スムーズに進めることができます。ここでは、一般的な売却スケジュールとそれぞれの手順にかかる期間を解説します。
1.売却の準備(1〜2ヶ月)
まず、家の状態を確認し、必要な修理や掃除を行います。この段階では、売却に向けた計画を立てます。不動産業者に相談することもお勧めです。
2.査定を受ける(1〜2週間)
不動産業者に家の査定を依頼します。査定の結果をもとに、適切な販売価格を決めることが重要です。
3.販売活動開始(1〜3ヶ月)
家の販売を開始します。広告や内見を行い、興味を持つ買い手を探します。この期間は、反応を見ながら必要に応じて販売価格を調整します。
4.契約締結(1〜2週間)
買い手が見つかったら、契約の手続きに入ります。契約書に署名し、手付金を受け取ります。この段階で、今後の引き渡し日や残金の支払い方法を確認します。
5.引き渡し(1〜2ヶ月)
最後に、買い手に家を引き渡します。引き渡し日には、物件の状態を確認し、必要な書類をすべて揃えます。この時点で、残金の受け取りも行います。
このような売却スケジュールを計画しておけば、手順を可視化できるのでスムーズに売却を進められます。
売却活動を始める前の段階で計画しておきましょう。
売却タイミング
一戸建てを売却するタイミングは、月別や築年数によって大きく変わります。
月別のおすすめタイミング
- 春(3月〜5月): 新生活が始まる時期で、転勤や進学のために引っ越す人が増える
- 秋(9月〜11月): 夏休みが終わり、再び引っ越しを考える人が増える
築年数別のおすすめタイミング
- 築10年未満: 新しい家は人気があり、築古よりも売れやすい
- 築30年以上: 価格が安くなるので購入しやすい、リフォームも目的の買主に人気
一戸建ての売却タイミングは、このように月別や築年数によって異なります。
特に築年数は「新しい方が売れる」「古いから売れない」というわけではありません。古い家の場合、たしかに見た目はよくないかもしれませんが、リフォームすれば新築同然の外観にできます。
また、築浅物件よりも安く購入できるので、「安く買ってリフォームする」という目的で購入する人に需要があります。
高額売却を実現するためにも、売却タイミングをよく見極めてから売り出してみましょう。
家の売却タイミングについては「【家の売り時】家を売るタイミング6つのポイント!2025年は売り時か?」で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
一戸建て売却の流れ7ステップ
一戸建てを売却する際は以下の流れで進めます。
- 事前準備
- 不動産会社へ査定依頼
- 媒介契約
- 売却活動
- 売買契約
- 引き渡し・決済
- 確定申告
それぞれの手順を詳しく解説します。ひとつでも不足しているとスムーズに売却できなくなるため、売り出す前に確認しておきましょう。
STEP①:事前準備
一戸建てを売却する際の事前準備は非常に重要です。準備をしっかり行うことでスムーズに取引を進め、希望の価格で売却できる可能性が高まります。
例えば、家の修理や掃除をおこなうことで見栄えが良くなり、買い手の印象が向上します。
次に、周辺の相場を調べることも大切です。自分の家がどれくらいの価格で売れるかを把握しておくことで適切な価格設定ができます。
さらに、書類の整理も欠かせません。土地の権利証や建物の登記情報など、必要な書類を揃えておくことで手続きがスムーズに進みます。
このように、事前準備をしっかりおこなうことで売却プロセスがスムーズになり、トラブルを避けられます。成功する売却の第一歩として準備を怠らないようにしましょう。
STEP②:不動産会社へ査定依頼
事前準備ができたら不動産会社へ査定依頼しましょう。
査定とは、あなたの家が現在どれくらいの価値があるのかを専門家に評価してもらうことです。
なぜ査定が必要なのかというと、相場を理解することで不当に安く売るリスクを避けられるからです。
自分で価格を決めると感情が入ってしまい、適正価格を見失う場合があります。その点、専門家に依頼すれば冷静な判断が得られます。
また、査定は複数の不動産会社に依頼しましょう。各社の査定額を比較することで、より良い条件で売却できるチャンスが広がります。
不動産の査定方法については「【初心者向け】不動産の査定方法5選!」で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
STEP③:媒介契約
不動産会社の査定額に納得したら不動産会社と媒介契約を結びます。
媒介契約とは、自分の代わりに不動産会社が売却活動をおこなってくれる契約です。媒介契約を結んでから本格的な売却活動が始まります。
なお、媒介契約には「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」「一般媒介契約」の3種類があり、それぞれで特徴が大きく異なります。
自分の状況に合った媒介契約を結びましょう。
STEP④:売却活動
媒介契約を結んだら売却活動を開始します。
具体的には以下のような活動をおこないます。
- 物件広告の掲載・配布
- 不動産ポータルサイトへ物件掲載
- REINSへ物件登録
- 内覧
上記の活動は不動産会社がおこなってくれるため、あなたは内覧の準備をしましょう。
購入希望者が現れた場合は内覧をして、部屋のなかや外観を見て周ります。内覧次第で契約できるかどうか左右されるため、掃除や不用品処分などをおこなっておきましょう。
STEP⑤:売買契約
売却活動を経て購入者が見つかれば売買契約を結びましょう。
売主、買主、仲介担当者の3人が集まって重要事項説明書と売買契約書の説明がされます。
一度契約すると基本的には解約できなくなるため、いま一度契約内容に不備がないか確認しておきましょう。
STEP⑥:引き渡し・決済
買主との売買契約が完了したら、いよいよ物件の引き渡しです。
引き渡しの日は、売主、買主、仲介担当者、司法書士が一同に集まり、金融機関などで売買代金の決済などをおこないます。
売買代金の支払いが完了できたら司法書士による抵当権抹消登記がおこなわれ、正式に売却できるようになります。
契約から引き渡しまでの期間については「中古住宅の契約から引き渡しまでの期間は1~2ヵ月!」で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
STEP⑦:確定申告
物件売却が完了して売却益を得た場合は確定申告が必要です。
確定申告は、物件を売却した翌年の2月16日~3月15日の期間に申告する必要があり、必要書類に記入して税務署へ提出します。
期間中は確定申告する人で混雑するため、できれば早いうちに必要書類を準備して進めておくのがよいでしょう。
なお、売却益が出なかったり控除特例を利用しなかったりする場合は確定申告は不要です。
一戸建て売却にかかる費用
一戸建て売却にかかる費用は主に「諸費用」と「税金」に分かれます。
具体的にどのような費用がかかるのか解説します。
諸費用
一戸建てを売却する際には以下の費用がかかります。
- 仲介手数料
- 登記費用
- リフォーム費用
これらの費用を事前に把握しておけば計画的に進められます。
費用に関しては「【費用一覧】不動産売却にかかる費用10選を一挙紹介!」をご覧ください。
税金
諸費用以外にも以下のような税金がかかります。
- 譲渡所得税
- 登録免許税
- 印紙税
事前にこれらの費用を把握しておくと売却時の計画が立てやすくなります。
譲渡所得税とは、家を売却した際の利益の部分にかかる税金です。利益が大きいほど譲渡所得税額も高額になるため、しっかり確認しておきましょう。
登録免許税は抵当権抹消の際にかかる費用です。抵当権抹消登記は基本的に司法書士へ依頼するため、税金としてかかります。
印紙税は、売買契約書などの課税文書に課される税金です。金額は大きくないですが、納税を忘れるとペナルティが課される恐れがあるので気を付けましょう。
一戸建て売却に必要な書類
一戸建てを売却する際は主に以下の書類が必要です。
- 本人確認書類
- 登記識別情報通知書
- 確定測量図
- 建築確認書
- 住民票
- 印鑑証明書
売却にはさまざまな書類が必要であり、取得するにも役所を通じなければならない場合があります。
急いで準備しようとしても取得までに時間がかかるケースもあるため、余裕を持って準備しておきましょう。
必要書類については「【完全網羅】戸建て売却時に必要な書類20選!」で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
一戸建て売却時にやってはいけないこと
一戸建て売却時は、いくつかやってはいけないことがあります。
売却活動前、売却活動中、売却活動後に分けて解説します。
- 売却活動前
- 売却活動中
- 売却活動後
売却活動前
売却活動前にやってはいけないことは以下のとおりです。
- 無計画な価格設定
- 物件の掃除を怠る
- 必要な修理を放置する
- 情報を隠す
- 専門家の意見を無視する
売却を成功させるには「正しい価格設定」が重要です。しかし、自分が売りたい価格に設定したり相場を把握せず価格設定したりすると買主が現れないリスクがあります。
事前に相場を調べたり不動産会社の提案を聞いたりして、正しい価格に設定しましょう。
ほかには「物件の掃除を怠る」「必要な修理を放置する」などの見た目や機能の面でも注意が必要です。これらを放置すると購入希望者へ好印象を与えられないため、売却に時間がかかる場合があります。
また、修理が必要なのに情報を隠すと売却後にトラブルへ発展する恐れがあるので気を付けましょう。
このように、売却活動前の段階で多くの注意点があるため、しっかり理解しておきましょう。
売却活動中
売却活動中にやってはいけないことは以下のとおりです。
- 価格の変更
- 内覧の拒否
- 家の状態を放置する
価格を頻繁に変更すると買主へ不安を与えます。一度設定した価格はできるだけ変更しないようにしましょう。
内覧の拒否もやってはいけない行動です。内覧は購入希望者が実際に物件の内観や外観を見て周ることであり、購入に直結する可能性があります。
しかし、内覧を拒否してしまうとせっかくのチャンスを逃すことになるため、やむを得ない事情がない限りは急な内覧依頼でも受け入れるようにしましょう。
また、家の状態を放置するのもNG行為です。掃除したり不用品を処分したりして、常に清潔に保つことで買主へ好印象を与えられます。
売却活動後
売却活動後にやってはいけないことは以下のとおりです。
- 住宅ローン返済の手続きを確認しない
- 契約書をしっかり確認しない
- 契約時に定められた修繕や撤去をおこなわない
売却活動後は実際に買主へ物件を引き渡しますが、その前に住宅ローンを返済しなければなりません。具体的には、住宅ローンを返済することで抵当権を抹消できるようになるので物件を売却できるようになります。
しかし、返済手続きの手順を理解していないと抵当権抹消に時間がかかり、想定よりも売却に時間がかかる恐れがあります。
契約書に関してもしっかり確認しておかないと売却後にトラブルへ発展する場合があります。売買代金の金額や支払い方法、物件の引き渡し時期などを確認しておきましょう。
このように、売却活動が終わっても引き渡しが完了するまでいくつか注意する点があります。スムーズに引き渡しできるように理解しておきましょう。
一戸建てを高く早く売却するコツ
一戸建てを高く早く売却するには以下のコツを意識しましょう。
- 売却相場を自分で調べる
- 複数の不動産会社と比較する
- 一戸建て売却に強い不動産会社へ依頼する
- 大手だけでなく中小にも相談する
- 内覧に力を入れる
- 売り出し価格を若干高めに設定する
- 2~3月に成約できるように計画する
これらを意識できれば、想定よりも早く高く売却できる可能性が高くなります。
どれも簡単におこなえるので、参考にしてみてください。
売却相場を自分で調べる
一戸建てを高く早く売却するためには、まず売却相場を自分で調べましょう。
売却相場を調べることで適正な価格を把握でき、売却しやすい価格に設定できます。
不動産ポータルサイトの物件情報や不動産会社の査定を参考にすれば簡単に売却相場を把握できます。
家をより高く早く売るためにも、自分で売却相場を調べてみましょう。
なお、売却相場の詳しい調べ方は「【初心者向け】不動産価格を自分で調べる方法4選!」で解説しているので参考にしてみてください。
複数の不動産会社と比較する
複数の不動産会社と比較するのも重要なコツです。
比較することで売却価格の相場や手数料の違いを把握できます。例えば、A社が提示した価格が3,500万円で、B社が3,800万円、C社が3,600万円の場合、B社が最も高い価格を提示していいると把握できます。
もし、A社のみに依頼していた場合は3,500万円での売却となるため、損してしまう可能性があるのです。
また、サービス内容の違いや担当者の質なども比較すれば、より自分に合った不動産会社を見つけられるでしょう。
一戸建て売却に強い不動産会社へ依頼する
一戸建て売却に強い不動産会社へ依頼しましょう。
不動産会社といっても「一戸建てが得意」「マンションが得意」「土地が得意」など得意分野が異なります。
一戸建てを売るのであれば当然一戸建て売却が得意な不動産会社へ依頼するべきです。
これまでの売却実績やノウハウを活かしたうえで取引してくれるでしょう。
大手だけでなく中小にも相談する
不動産会社へ相談する際は、大手だけでなく中小にも相談しましょう。
中小企業は、そのエリアについてより詳しい知識を持っている可能性が高く、大手よりも地域の特性や買主の傾向などを理解している傾向があります。
大手と併せて中小の不動産会社へ相談することで、おすすめの売却時期や買主の特性など「コアな情報」を提供してくれるかもしれません。
内覧に力を入れる
売却活動中は内覧に力を入れましょう。
内覧は購入希望者が実際に物件の外観や内観を見て周ることであり、売却を成功させるうえで非常に重要なポイントです。
いくら価格が安かったりアピールポイントが多かったりしても、部屋が汚かったり設備が壊れていたりすれば購入意欲は低下してしまいます。
内覧は契約できるかどうかに直結すると言っても過言ではないため、内覧前に掃除や不用品処分などをして十分に準備しておくことが大切です。
売り出し価格を若干高めに設定する
売り出し価格は若干高めに設定しましょう。
理由は、実際に取引する際に買主から値下げ交渉される可能性が高いからです。
例えば、売りたい価格が3,000万円の場合、3,000万円で売り出しても値下げ交渉されると2,800~2.900万円での売却となります。
しかし、3,100~3,200万円で売り出せば値下げ交渉されても3,000万円で売却できます。
つまり、値下げ交渉されるのを想定したうえで売り出し価格を設定するのが大切なのです。
ただし、売り出し価格を高くしすぎると買い手が現れなくなる可能性があるため、売りたい価格の5~10%前後を目安に高く設定するのがよいでしょう。
2~3月に成約できるように計画する
高く早く売るために2~3月に成約できるように計画するのも重要なコツです。
この時期は新生活を始める人々が多く、不動産需要が高まります。ほかの時期よりも買い手が現れやすくなるため、高額売却にも期待できます。
不動産売却は3ヵ月前後かかるのが一般的であるため、12、1月くらいから売却活動を始めるのがよいでしょう。
【ケース別】一戸建て売却のポイント
一戸建て売却と言っても、ただ家を売るのではなく「相続」や「離婚」などのケースもあります。
ケースによって売却方法や手順、注意すべきポイントなどが異なるので、ケース別での売却ポイントを解説します。
以下のケースに該当する方は、通常の一戸建て売却のポイントと併せて確認しておきましょう。
- 離婚により売却
- 相続不動産を売却
- 住み替えのため売却
- 住宅ローンが残っている家の売却
- 古い家の売却
- 空き家の売却
- 共有名義の家の売却
- 土地の売却
ケース①:離婚により売却
離婚による一戸建ての売却は慎重な計画が必要です。まず、売却する理由を明確にし、適切なタイミングを見極めましょう。
特に、財産分与に関しては売却金額をどのように分けるかが重要なポイントです。売却前に双方の合意を得ておくことがトラブル防止につながります。
また、離婚による売却は感情的な要素が影響する場合があります。冷静に進めるためにも信頼できる不動産業者を選び、サポートを受けるのが大切です。
これらのポイントを考慮することで、離婚時でもスムーズな売却が実現できるでしょう。
ケース②:相続不動産を売却
相続した不動産を売却する際も、いくつかの重要なポイントがあります。
まず、相続税や譲渡所得税の影響を理解しておくことが大切です。これらの税金は売却益に対して課税されるため、不動産会社の担当者や専門家に相談して知識を深めることが大切です。
次に、相続した不動産の状態を確認し、必要な修繕を行うことも重要です。良好な状態を維持できれば高額売却にも期待できます。また、相続人が複数いる場合、売却するには相続人全員の合意が必要なため、話し合いをして円滑に進める必要があります。
さらに相続後は相続登記しておかなければならないため、売却前の段階でもやるべきことがあります。
このように、相続不動産を売却する場合はいくつかの手間がかかるため、事前に理解しておきましょう。
ケース③:住み替えのため売却
住み替えによる売却は、「売り先行」と「買い先行」を理解する必要があります。
売り先行とは、家を先に売ってから次の住まいを購入する方法です。一方で買い先行とは、次の住まいを先に購入してから今の家を売却する方法です。
一般的に売り先行で進める人が多いですが、家を売却してから次の住まいを購入するまで期間が空いてしまい、一時的に賃貸住宅などに住まなければならないケースが多くなります。
買い先行に関しては、次の住まいを購入しても、今の家の売却に時間がかかると二つの家を同時に所有することになるため、固定資産税や住宅ローンが二重になるリスクがあります。
このように、住み替えはスムーズに進められないといくつかの不都合が起きてしまうため、手順をしっかり理解しておくことが大切です。
ケース④:住宅ローンが残っている家の売却
住宅ローンが残っている家を売却する際は特に注意が必要です。
まず、売却価格がローン残高を上回るか確認しましょう。もし売却価格よりもローン残債の方が多い場合は「オーバーローン」となり、資金を借りたり自己資金を用意したりしなければなりません。
不動産は住宅ローンを完済して抵当権を抹消しないと売れないため、住宅ローンが返済できない限り売却できません。
住宅ローンが残っている家を売る際は、住宅ローン残債や返済方法だけでなく「今の家はいくらで売れるのか」をしっかり把握することが大切です。
ケース⑤:古い家の売却
古い家を売る際は、欠陥や損傷がないか確認しておきましょう。
築年数の経過した古い家は、長い期間雨風にさらされてきたため、外観や室内状況が劣化している可能性が高いです。
そのままの状態だと買い手が現れにくいため、できる限り修繕したり設備を修理したりする必要があります。
必要であればリフォームして、新築同様の見た目にするのもアリでしょう。
ただし、リフォームしたことで売却価格を高く設定してしまうと、「築古なのに高い家」と買い手に思われてしまう可能性があります。
さらに、「安く買って自分なりにリフォームしたい」と考えている人も少なくないため、あえてリフォームしない方が売れる場合もあります。
どこまで修繕した方がよいか、リフォームするべきかどうか、などは不動産会社の担当者とよく話し合って決めた方がよいでしょう。
ケース⑥:空き家の売却
空き家を売却する際もいくつかのポイントがあります。
まず、空き家は管理が行き届いていない場合が多く、劣化や傷みが進んでいることがあります。
管理できていなければ売却価格に影響を及ぼすため、事前に修繕や清掃をおこない、魅力的な状態に整えることが重要です。
また、周辺環境にも注意が必要です。特に田舎の家や今の住まいから離れた空き家を売却する場合、普段住んでいないのでエリアの特性や買主の傾向などが把握できていない可能性が高いです。
地元の不動産会社へ相談することで、地元の特徴や売却傾向を教えてくれるでしょう。
さらに、空き家は買い手にとって不安要素となる場合があります。
「何年も住んでないけど大丈夫なの?」「本当に住めるの?」などと不安を抱かれる場合があるため、管理が行き届いていることをアピールしましょう。
このような理由から、空き家を売却する際は管理を徹底したり周辺環境を調査したりする必要があります。
ケース⑦:共有名義の家の売却
共有名義の家を売却する際は、共有者全員の同意を得ましょう。
家を丸々売却するには共有者全員の同意が必要であり、一人でも反対すれば売却できなくなります。
また、家を売却できても売却益の分配でトラブルになるケースも考えられます。状況によっては高額な売却益を得られる場合もあるため、事前に共有者全員と話し合っておくのがよいでしょう。
ケース⑧:土地の売却
土地を売却する際、まずは土地の評価額を把握しましょう。
適正価格を知ることで適切な価格設定が可能になります。また、土地の形状や周辺環境、法的規制なども影響するため、事前に調査をおこないましょう。
ほかにも、土地の境界線が明確になっていないと売却後に隣地所有者とトラブルになる場合があります。確定測量をおこない、境界線を明確にしておくことでスムーズに売却できるでしょう。
一戸建てを売却する際は基本的に土地も売却することになるため、土地売却ならではの注意点も理解しておくことが大切です。
まとめ:一戸建て売却の方法や流れを理解してスムーズに売却を成功させよう!
一戸建て売却の方法や流れ、売却のコツなどを解説しました。
一戸建てを売る方法は「仲介」と「買取」が一般的であり、多くのケースが「仲介」での売却です。
仲介での売却は高額売却できる可能性がある一方で、売却価格の設定や内覧、売買契約、決済などさまざまな手間がかかります。
それぞれの意味や方法を理解していないと売却に時間がかかったり想定よりも安く売れたりする恐れがあります。
また、一戸建て売却全体の流れを把握していないと、思わぬトラブルに発展する場合もあるため、しっかり理解したうえで売却に臨んだ方がよいでしょう。
一戸建て売却は手間や時間がかかるものの、しっかり準備して進められれば想定よりも多くの売却益を得られるかもしれません。
一戸建て売却を検討している方、すでに売却を始めている方はぜひこの記事を参考に理想の一戸建て売却を実現させましょう!