- 間違って初年度に年末調整してしまった……。
- もう住宅ローン控除は受けられないの?
- 住宅ローン控除を受けるための対処法を教えて!
住宅ローン控除を受けようとしたものの、誤って初年度に年末調整してしまった方も多いのではないでしょうか。
結論、初年度に年末調整してしまっても、後から確定申告すれば問題ありません。
この記事では、住宅ローン控除を受ける方法や流れなどを詳しく解説します。
【こんな人に読んでほしい】
- 会社員で家を買った人、買う予定の人
- 住宅購入費用をなるべく節約したい人
- 確定申告が初めての人

住宅ローン控除において初年度に年末調整してしまったけど大丈夫?
年末調整してしまった際の対処法や確定申告について解説します。
- 後から確定申告すれば問題ない
- 住宅ローン控除を受けるには初年度に確定申告が必要
後から確定申告すれば問題ない
結論、年末調整してしまっても、後から確定申告をすれば控除を受けられます。
確定申告の期間は通常、翌年の2月16日から3月15日までですが、還付申告の場合は翌年1月1日から5年間行えます。
例えば、2023年に入居し、2024年の確定申告を忘れた場合でも、2029年12月31日までに申告すれば控除を受けられる可能性があります。
確定申告には、源泉徴収票、住宅ローンの年末残高証明書、登記事項証明書、不動産売買契約書の写し などが必要です。これらの書類を事前に準備し、早めに手続きを進めましょう。
【原則】住宅ローン控除を受けるには初年度に確定申告が必要
原則、住宅ローン控除を受けるためには初年度に、年末調整ではなく確定申告が必要です。
確定申告は以下3つの方法で申告できます。
- 税務署への持参
- 郵送
- インターネットを利用したe-Tax
基本的には、初年度に確定申告を行わないと住宅ローン控除を受けられません。 住宅ローン控除をこれから受けようとしている方は理解しておきましょう。




なお、2年目以降は、会社員であれば年末調整で手続き可能です。
確定申告の手続きが不安な方は、税務署などの専門家に相談しながら確定申告を進めましょう。
そもそも住宅ローン控除とは
そもそも、住宅ローン控除とはどのような制度なのか疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
ここでは住宅ローン控除の意味や適用条件を解説します。
- 所得税や住民税の一部が減額される制度
- 適用するには条件を満たす必要がある
所得税や住民税の一部が減額される制度
住宅ローン控除は、マイホームを購入する際に住宅ローンを利用した人が支払う所得税や住民税の一部を軽減できる制度です。
住宅ローン控除とは
個人が住宅ローン等を利用してマイホームの新築、取得又は増改築等をした場合で、一定の要件を満たすときは、所得税の減税を受けることができます。
引用:国税庁「住宅ローン控除を受ける方へ」
具体的には、年末の住宅ローン残高の0.7%を最長13年間にわたり所得税から控除できます。所得税から引ききれなかった場合は、最大9.75万円まで住民税からも控除可能です。
【例:年末のローン残高が3,000万円の場合】
「3,000万円×0.7%=21万円」
つまり、年間21万円の控除が受けられます。
ただし、実際の控除額は支払う所得税や住民税の範囲内となるため、必ずしも満額適用されるわけではありません。
住宅ローン控除を活用すると、毎年の税負担を軽減できるため、住宅ローンを利用する際は事前に制度を理解し、条件を確認しておきましょう。
適用するには条件を満たす必要がある
住宅ローン控除を受けるには、以下の条件を満たす必要があります。
条件 | 詳細 |
---|---|
居住要件 | 住宅を取得した日から6カ月以内に住み始め、控除を受ける年の12月31日時点で居住している |
床面積要件 | 登記簿上の床面積が50㎡以上である ただし、所得が1,000万円以下の場合は40㎡以上でも対象となる |
所得要件 | 控除を受ける年の合計所得金額が2,000万円以下である |
借入金の要件 | 返済期間が10年以上の住宅ローンを利用している |
耐震基準 | 1982年1月1日以降に建築された住宅、または「耐震基準適合証明書」が発行された住宅である |
参考:国税庁「マイホームを持ったとき」
事前に要件を確認し、適用できるかどうかをチェックしておきましょう。
住宅ローン控除初年度に確定申告が必要な理由
「なぜ初年度だけ確定申告が必要なの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
ここでは、初年度に確定申告が必要な理由を解説します。
- 年末調整では対応できないから
- 必要書類を提出する必要があるから
- 控除を適用するための確認が必要だから
年末調整では対応できないから
住宅ローン控除の初年度は年末調整の対象外のため、確定申告が必要になります。
年末調整とは、給与から天引きされた税額を調整する仕組みです。しかし、住宅ローン控除の初年度は、税務署に直接申請する必要があるため、会社での年末調整では手続きできません。
具体的には、登記事項証明書や売買契約書のコピー、住宅ローンの残高証明書などの書類を準備し、確定申告時に税務署へ提出します。
これらの手続きは、一度行えば翌年からは年末調整で控除を受けられるようになります。




必要書類を提出する必要があるから
確定申告が必要となるのは、特定の書類を税務署に提出する必要があるためです。
必要書類 | 詳細 |
---|---|
住宅ローンの年末残高証明書 | 金融機関から発行される |
登記事項証明書 | 住宅の所有権や床面積を確認 |
不動産売買契約書または建築請負契約書の写し | 取得の証明 |
住宅借入金等特別控除額の計算明細書 | 申告書と一緒に提出 |
住民票の写し | 購入した住宅に住んでいることを証明 |
これらの書類は、住宅ローン控除の適用要件を満たしていることを証明するために必要です。
会社員の場合、2年目以降は年末調整で控除を受けられますが、初年度は確定申告が必要になります。
控除を適用するための確認が必要だから
控除の適用条件を満たしていることを税務署に申告し、適用を受けるためです。
例えば、住宅ローンの返済期間が10年以上であること、購入後6か月以内に入居していることなどが住宅ローン控除の条件です。
こうした要件を満たしているかどうかを確認し、適用を受けるために初年度は確定申告が必要です。




年末調整後でも可能な住宅ローン控除の確定申告のやり方
年末調整をしてしまった後でも、以下の手順で進めれば確定申告できます。
- 必要書類の準備
- 確定申告書の作成
- 税務署への提出
STEP①:必要書類の準備
まずは、確定申告に必要な書類を準備しましょう。
前述のとおり、住宅ローン控除を受けるには、「住宅ローンの年末残高証明書」や「登記事項証明書」などが必要です。
すべての書類を揃えるのに時間や手間がかかるため、なるべく早い段階で準備しておきましょう。
STEP②:確定申告書の作成
必要書類を準備したら、確定申告書を作成しましょう。
なお、確定申告書を作成する際は、確定申告書(第一表・第二表)と住宅借入金等特別控除額の計算明細書が必要です。
確定申告書1年目の書き方
【確定申告書を書く手順】
- 「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」の記入
- 確定申告書(第一表)の記入
- 確定申告書(第二表)の記入
住宅ローン控除を受けるには、まず「住宅借入金等特別控除額の計算明細書」を正しく記入し、確定申告書と一緒に提出します。
- 申告者情報(氏名・マイナンバー・住所など)
- 住宅の取得費用
- 居住開始日
- 住宅ローンの借入額
- 返済期間
上記を正確に記入しましょう。控除額の計算もこの書類で行います。
次に「確定申告書(第一表)」の「住宅借入金等特別控除」欄に、計算明細書で算出した控除額を記入します。
「確定申告書(第二表)」には、「特例適用条文等」欄に、適用する特例の法令や名称を記載します。居住開始年月日は、計算明細書に記入するため、ここには記載しません。
これらの書類をそろえて税務署へ提出すれば、住宅ローン控除の申告は完了です。
確定申告書に記載する際の注意点
必要書類が欠けていたり、記入が誤っていたりすると以下の問題が発生する可能性があります。
- 控除が適用されない
- 修正申告が必要になる
- 追徴課税される恐れがある
このようなトラブルを防ぐためにも、余裕を持って書類を準備して、必要であれば税務署へ出向いてスタッフに聞きながら記入しましょう。
STEP③:税務署への提出
上記の書類の記入が完了したら税務署へ提出します。
確定申告は、毎年2月16日~3月15日を目安におこなっているため、期間内に必ず申告する必要があります。
もし、期間を過ぎてしまうと住宅ローン控除を受けられない可能性もあるため、十分に気を付けましょう。



住宅ローン控除初年度の確定申告に関するよくある質問
- 初年度は年末調整と確定申告の両方が必要ですか?
- 2年目以降も確定申告は必要ですか?
- 家にいながらでも申告できますか?
初年度は年末調整と確定申告の両方が必要ですか?
初年度は確定申告のみで問題ありません。
2年目以降は、税務署から届く「住宅借入金等特別控除申告書」と金融機関の残高証明書を会社に提出すれば、年末調整で控除を受けられます。
ただし、自営業者や個人事業主は毎年確定申告が必要です。
2年目以降も確定申告は必要ですか?
2年目以降の住宅ローン控除は、会社員など給与所得者であれば、通常は年末調整で手続きできます。
具体的には、税務署から送られる「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」と、金融機関から届く「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」を勤務先に提出すれば、会社が年末調整で控除を行ってくれます。
ただし、以下の場合は年末調整ではなく確定申告が必要です。
- 会社員以外(自営業・フリーランス・無職など)の人
- 年の途中で転職し、転職先で年末調整を受けられない場合
- 副業などで一定額以上の給与以外の所得がある場合
年末調整の対象外となる人は毎年確定申告が必要なので注意しましょう。
家にいながらでも申告できますか?
自宅にいながら住宅ローン控除の申告は可能です。 国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用すれば、スマートフォンやパソコンからオンラインで手続きできます。
▼ オンライン申告の方法(初めての申告時)
- マイナンバーカードとマイナポータルアプリを準備
- 国税庁「確定申告書等作成コーナー」にアクセスし、画面の指示に従って入力
- 申告書を作成し、e-Taxでオンライン提出
- マイナンバーカードとICカードリーダーを準備(マイナポータルアプリ不要)
- 国税庁「確定申告書等作成コーナー」で申告書を作成
- e-Taxでオンライン提出、または印刷して税務署へ郵送
この方法を利用すれば、税務署へ出向くことなく手続きが完了します。詳しい操作方法は、国税庁「住宅ローン控除は自宅で簡単!」をご覧ください。
まとめ:住宅ローン控除初年度に年末調整してしまったら後から確定申告しよう!
住宅ローン控除を受ける際、誤って初年度に年末調整してしまっても、後から確定申告すれば問題ありません。
必要書類を準備して、期間内に確定申告することで適切に住宅ローン控除を受けられます。
確定申告の期間は、毎年2月16日~3月15日が目安であり、税務署へ出向いて申告するのが一般的です。また、e-taxを利用すれば自宅からでも申告できるため、状況に合わせて申告方法を選択しましょう。
ただし、確定申告は、さまざまな書類を準備したり記入したりなど手間がかかるため、初めての方は税務署へ出向いてスタッフに聞きながら申告するのがおすすめです。
住宅ローン控除を受ける際、誤って初年度に年末調整してしまった方は、ぜひこの記事を参考にして確定申告をしてみましょう!
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