媒介契約とは？種類や注意点などを初心者でもわかりやすく解説！

媒介契約は売却活動を始めるために不動産会社と結ぶ契約ですが、意味や種類などを理解せずに契約してしまう人も少なくありません。

この記事では、媒介契約の意味や3種類ごとの違いなどを詳しく解説します。

家の売却を検討している方は、ぜひこの記事を参考に媒介契約を進めてみましょう！

媒介契約とは？わかりやすく教えて！

媒介契約とは、売主と不動産会社が結ぶ契約であり、売主に代わって不動産会社が売却活動を進めてくれます。

不動産売却は個人でもできますが、専門的な知識や法律が絡んでくるので一般の方には難しい取引です。

それでも、媒介契約を結ぶことで以下のような売却活動を不動産会社がおこなってくれます。

一般の方には難しい内容を売主に代わりにおこなってくれるため、初心者の方でもスムーズに売却を進められます。

ウル蔵

専門知識がなくても大丈夫！

このように、媒介契約を結ぶことで、自分の代わりに不動産会社が売却に向けて動いてくれるのが特徴です。

媒介契約は3種類から選ぶ

媒介契約には3種類あり、それぞれで意味や特徴が異なります。

媒介契約を結ぶ前に確認しておきましょう。

専任媒介契約

専任媒介契約とは、1社のみと契約できる契約形態です。

複数の不動産会社と結べる契約形態もありますが、専任媒介契約は1社のみと契約するのが特徴です。

自分で選んだ不動産会社としか契約できないため、不動産会社は慎重に選ぶことが大切です。

不動産会社へ売却活動を任せつつ、自分でも買主を探したい方におすすめの契約形態といえます。

専属専任媒介契約

専属専任媒介契約とは、不動産会社1社と契約し、売却活動をすべて任せる契約です。

専任媒介契約と似ていますが、専属専任媒介契約は買主を自分で見つけるのもNGです。

ウル蔵

つまり、売却活動のすべてを不動産会社へ任せることになるんだ

手間や時間を要する売却活動をすべて任せられるメリットがある一方で、不動産会社の売却活動が進まなければ、いつまでも売れ残ることになります。

専任媒介契約より縛りの強い契約のため、不動産会社選びをより一層慎重におこなう必要があるといえます。

一般媒介契約

一般媒介契約とは、複数の不動産会社へ依頼できるのと同時に自分で買主を見つけてもよい契約です。

媒介契約のなかで最も自由度の高い契約であり、他社の売り出し価格や対応を比較しながら売却活動できます。

また、媒介契約の期間も定めがないため、自分のタイミングで契約を解除できるのも一般媒介契約のメリットです。

媒介契約はどれがいい？

媒介契約の種類を解説しましたが、実際はどの契約形態がいいのでしょうか。

売却状況や目的によっておすすめの契約が異なるので、確認しておきましょう。

専任媒介契約がおすすめな人

専任媒介契約は1社のみにしか依頼できない契約ですが、売却活動全般を不動産会社へ任せられます。

そのため、家売却が初めての方で「売却活動はなにをしたらいいかわからない」という方におすすめです。

また、買主を自分で見つけてもよいため、親族や友人などに売れる可能性がある人にも向いているでしょう。

つまり、売却を任せつつ自分でも買主を見つけたい人におすすめの契約形態といえます。

専属専任媒介契約がおすすめな人

専属専任媒介契約は、すべての売却活動を不動産会社へ任せる契約のため、手間や時間をかけずに売りたい人におすすめです。

特に不動産売却が初めての人は、売るための知識やコツなども把握していない人が多く、売れるかどうか不安に感じている人もいます。

そんな方は不動産売却のプロである不動産会社にすべて任せられる専属専任媒介契約が向いているでしょう。

ウル蔵

「家売却をすべて任せたい！」という人におすすめ！

また、広報活動や積極的な買主探しも行ってくれるので、売れにくい物件を売却したい人にもおすすめです。

一般媒介契約がおすすめな人

一般媒介契約は、複数の不動産会社と契約できるため、「価格やサービスを比較したい」という方におすすめです。

不動産会社によって売り出し価格やサービス内容などが異なるため、複数の不動産会社と比較することでより良い不動産売却を実現できます。

ウル蔵

3～5社と比較するのがおすすめ！

また、複数の不動産会社と契約できるため、不動産会社同士で売却を競わせることもでき、人気物件であればより高値での売却も可能です。

ほかにも、物件情報サイト「レインズ」への登録義務もないため、売り出されている事実を近所の人に知られないメリットもあります。

このように、一般媒介契約は媒介契約のなかで最も自由度の高い契約のため、売却活動に積極的に加わりたい人に向いているといえます。

媒介契約にかかる手数料

媒介契約にかかる手数料は、主に仲介手数料があります。

仲介手数料ってなに？

ウル蔵

不動産会社へ成功報酬として依頼主が支払う料金のことだよ！

（1,000万円×3%+6万円）+税＝396,000円

なお、仲介手数料は成功報酬のため、成約できれなければ支払う必要はありません。

ウル蔵

媒介契約だけなら料金はかからないんだ！

媒介契約時の注意点

媒介契約時にはいくつかの注意点があります。

トラブルに巻き込まれないためにも確認しておきましょう。

囲い込みの可能性がある

囲い込みとは、売主から売却の依頼を受けた物件を他社に紹介しないことをいいます。

例えば、ほかの不動産会社が買主を見つけてきても、「すでに先客がいるのでお断りします」などと嘘をついて紹介を断ってしまうのです。

なぜそんなことするの？

ウル蔵

これには仲介手数料が関係しているんだ

仲介手数料は売主から貰えるのはもちろん、自社で買主を見つけた場合は買主からも貰える報酬です。

つまり、売主と買主の双方から報酬を貰えるので、通常の2倍の報酬を受け取れるのです。

ウル蔵

これを「両手仲介」と呼び、不動産会社にとって大きな利益となるんだ

囲い込みは、両手仲介をわざと作り出している方法なのです。

不動産会社からすれば報酬が2倍なのでいい話ですが、売主からすればせっかく紹介してくれた買主を断ることになるので、売却のチャンスを逃してしまいます。

依頼先の不動産会社が早く買主を見つければいいですが、時間がかかればその分売却も長引いてしまうでしょう。

売却の長期化は「売れ残り」のイメージがつく可能性があり、最終的に価格を下げたり不動産会社を変更したりする必要が出てくるケースもあります。

ウル蔵

囲い込みは売主の気持ちを一切考えていない行為であり、不動産業界では御法度とされているんだ

それでも囲い込みをする不動産会社は存在するため、依頼先を選ぶ際は実績や知名度、利用者の口コミなどをしっかり見たうえで選びましょう。

契約期間を把握しておく

媒介契約の契約期間を把握しておきましょう。

専属専任媒介契約と専任媒介契約の契約期間は3ヶ月間と決まっています。

途中解約も基本的にできないため、「やっぱり一般媒介契約にしたい」と思っても変更できません。

なお、一般媒介契約であれば期間制限がないので、途中解約できます。

一般媒介契約は業務報告やレインズへの登録が義務ではない

一般媒介契約は最も自由度の高い媒介契約とお伝えしましたが、デメリットもあります。

一つ目は、不動産会社からの業務報告を受ける義務がない点です。

売却活動状況の報告を必ず受けられるわけではないため、逐一自分で問い合わせして聞かなければなりません。

ウル蔵

一般媒介契約は売却状況を把握しにくいんだ

2つ目は、売却物件のREINSへの登録義務がない点です。

REINSとは、全国の不動産会社が物件情報を確認できる情報システムのこと

ウル蔵

任せっきりだと登録してもらえないかもしれないんだ

媒介契約におけるよくある質問

媒介契約におけるよくある質問をまとめました。

媒介契約に関して抱きやすい疑問や不安を参考にしてみてください。

Q：途中で解約できるの？

A：一般媒介契約であれば途中解約できます。

専属専任媒介契約と専任媒介契約は3ヶ月の契約期間が定められているので、途中解約は基本的にできません。

どうしても途中解約したい場合は不動産会社へ相談してみましょう。

Q：契約期間は？

A：専属専任媒介契約と専任媒介契約は3ヶ月、一般媒介契約は期間制限がありません。

また、期間満了後は自動更新されません。

不動産会社と相談して、同じ媒介契約で更新するのか変更するのか、契約終了するのかを決めましょう。

Q：媒介契約は結ばないといけないの？

A：不動産会社に仲介してもらう場合は媒介契約を結ばなければなりません。

不動産売却は自分でも可能ですが、専門知識が絡んだり高額なお金が動いたりするため、プロである不動産会社へ依頼するのが一般的です。

「家の売却を失敗したくない」「よくわからないから不動産会社へ依頼したい」という方は媒介契約を結んだ方がよいでしょう。

まとめ：媒介契約の意味を理解して自分に合った方法で売却を進めよう！

媒介契約について解説しました。

最後にまとめて確認しておきましょう。

不動産売却は専門知識や法律などが絡むので一般の方には難しい取引です。

それでも、不動産売買のプロである不動産会社に仲介してもらうことで、安心安全に売却できます。

これから不動産を売却しようとしている方は、ぜひこの記事を参考に媒介契約を結んで不動産売却を始めてみましょう！