- 訪問営業が来たけど名刺をくれなかった……。
- 名刺を渡さないのはなぜ?
- 訪問営業の対処法を教えて!
マイホームに住んでいると、不動産の訪問営業が来る場合があります。アポなしで来るケースも多く、対応に困ったり戸惑ったりする方も多いでしょう。
そこでこの記事では、訪問営業の対処法や名刺を渡さない理由などを解説します。
【こんな人に読んでほしい】
- 訪問営業に困っている
- 訪問営業を撃退したい
- スムーズに断る方法を知りたい
不動産の訪問営業で名刺を渡さないのは普通?
不動産の訪問営業で名刺を渡さない営業は珍しくありませんが、慎重に対応しましょう。
名刺を出さない理由には、業務委託や個人情報の配慮などがあります。ただし、営業担当者の名前や会社がわからないまま話を進めるのは危険です。
「近所で売却物件を探しています」といった曖昧な話があっても、名乗らない相手では信用しにくいでしょう。不安を感じたら名刺を求めても問題ありません。
渡してもらえなければ、その場では契約せず、会社へ連絡して確認するのが安全です。信頼できる担当者かどうかを見極めてから話を進めましょう。
名刺を渡さない不動産会社に感じた不安は正しい?
名刺を渡さない不動産会社に不安を感じたなら、その直感は大切にしましょう。
通常、営業訪問では名刺を渡して身元を明かすのが一般的です。名刺がない場合、委託業者だったり正規の業者でなかったりする可能性もあります。
具体的な話を進められてもその場で契約せず、社名や担当者名を確認したうえで、あとから会社に連絡して事実を確かめると安心です。
不安を覚えた感覚を無視せず、冷静に対応することがトラブル回避につながります。

怪しい?悪徳?名刺を渡さない不動産会社の3つの特徴
訪問時に名刺を渡さない不動産会社の特徴は以下の3つです。
- 態度が強引で説明が曖昧
- 会社名や連絡先を明かさない
- 売却を急かすような言動がある
態度が強引で説明が曖昧
態度が強引で説明が曖昧な不動産会社には注意しましょう。例えば、「この価格で今すぐ売れますよ」などと急がせる業者は要注意です。
重要な説明を省かれたり、「詳しくは契約書を見ればわかります」とごまかされたりすることもあります。
実際、国民生活センターには毎年多くの不動産取引に関する相談が寄せられており、強引な対応や説明不足が原因となるケースが目立ちます。
不動産売却は高額で慎重な判断が必要です。不安を感じたときはその場で返事をせず、納得できるまで確認しましょう。
会社名や連絡先を明かさない
名刺を渡さず、会社名や連絡先も明かさない不動産会社には注意が必要です。
売却の相談をしても、あとから連絡が取れなくなるおそれがあります。例えば、聞いていた条件と異なる内容で話が進んだとき、連絡手段がなければ確認もできません。
不動産取引は金額が大きく、一度契約すれば簡単に取り消せません。実際に「相手の情報が不明でトラブル後に対応できない」という相談も多く寄せられています。
名刺の提示や連絡先の明示は、信頼できる業者かどうかを見極める基本です。不自然に情報を隠す相手には慎重に接し、少しでも不安があればその場での契約は控えましょう。
売却を急かすような言動がある
売却を急かす不動産会社には注意しましょう。
「今すぐ決めないと損します」「すぐ売れます」と焦らせてくる担当者が、名刺も渡さず素性が不明な場合は特に要注意です。




本来、不動産の売却は相場や周辺の状況を見ながら慎重に進めるのが一般的です。実際に買主が見つかるまで平均で3〜6カ月かかることもあります。
にもかかわらず短期間での売却を強く勧めてくる場合は、業者側の都合が背景にある可能性も考えられます。
不安に感じたら一人で判断せず、他の会社にも相談して比較しましょう。
不動産の訪問営業で名刺を求めるときの言い方3選
不動産の訪問営業に対しては、名刺を求めることで身元確認ができます。不審な訪問に備えるためにも、自然に名刺を求める言い方を知っておきましょう。
①:「ご用件の前に、名刺をいただけますか?」
⇒落ち着いた口調でお願いすれば、自然に相手の情報を確認できます。
②:「念のため、お名前とご所属を確認したくて…名刺、いただけますか?」
⇒トラブル防止のためと理由を添えると、失礼に聞こえません。
③:「記録のために名刺をいただいてもよろしいでしょうか?」
⇒防犯意識を伝える言い方として効果的です。
これらは誰でも使いやすく、トラブルを避けられます。無理に追い返すよりも、名刺を通じて冷静に対応する姿勢が大切です。
訪問営業で名刺を渡さないときの正しい対応3ステップ
訪問営業で名刺を渡されなかったときは以下のステップで対応しましょう。
- 玄関を開けず、インターホン越しで対応する
- 名刺の有無を確認する
- 記録を残す
STEP①:玄関を開けず、インターホン越しで対応する
名刺を持たずに訪ねてくる人には、まず玄関を開けずインターホン越しで対応しましょう。
突然の訪問で名乗らず名刺も見せない相手は、本当に信頼できる業者か判断がつきません。玄関を開けてしまうと、そのまま強引に話を進められたり不安な思いをしたりする可能性もあります。
名前と用件をしっかり聞き、少しでもおかしいと感じたら「必要であればこちらから連絡します」と伝えて会話を終えるようにしましょう。
最近のインターホンには録画機能もあるため、玄関を開けずに判断することができます。
STEP②:名刺の有無を確認する
名刺の提示がない訪問者には慎重に対応しましょう。
名刺があれば会社名や連絡先が確認できますが、名刺を持たない相手は身元がはっきりしません。不動産売却中は、業者や点検を装った訪問販売のケースもあります。
インターホン越しに「名刺を見せてください」と伝えるだけで、相手の反応から信頼できるか判断しやすくなります。名刺がない場合は玄関を開けず、「必要があればこちらから連絡します」と伝えて様子を見ましょう。




STEP③:記録を残す
名刺を出さない訪問者が来た場合、最後にやるべきなのは記録を残す対応です。
日時や服装、話の内容をメモしておくと、後で何かあったときに役立ちます。紙でもスマホでも構いません。名前や肩書きも覚えているうちに控えておきましょう。
録音機器がある場合は、インターホン越しの会話を録音する方法も検討され始めています。記録は第三者に相談するときの材料にもなります。
名刺を渡さない不動産営業を断るときの丁寧なフレーズ例
名刺を渡さない不動産営業には注意が必要です。信頼できる業者であれば、まず名刺を提示するのが一般的です。無理に話を聞かず、以下のフレーズで丁寧に断りましょう。
- 「名刺がない方とはお話を控えるようにしています」
- 「家族と相談しないと決められません」
- 「出かける準備中なので失礼します」
- 「ご用件は書面でお願いします」
断る際のコツは、ハッキリと断ることです。曖昧に断ってしまうと営業マンが引かない恐れもあります。嘘でもよいので、上記のフレーズで断りましょう。
信頼できる不動産会社を見極める4つのポイント
訪問してきた不動産会社が信頼できるか判断する際は、以下4つのポイントで見てみましょう。
- 話し方が丁寧か
- 売却や契約を急がせないか
- 質問への答えがはっきりしているか
- 会社の情報を事前に確認できるか
話し方が丁寧か
信頼できる不動産会社を見極めるには、担当者の話し方が丁寧かどうかを確認しましょう。
物件の特徴や販売活動の説明を専門用語を使わずにわかりやすく話す人は、こちらの理解を大切にしてくれます。




反対に、言葉が曖昧だったり早口だったりする場合は注意が必要です。電話や訪問時の言葉遣いや表情、質問への答え方に違和感がないか意識してみましょう。
不動産は大きな取引なので、信頼できる担当者と丁寧にやりとりを重ねることが安心につながります。
売却や契約を急がせないか
信頼できる不動産会社を見極めるには、売却や契約を急がせないかを確認しましょう。
初回相談で「すぐ売り出しましょう」と強く勧められる場合は注意が必要です。本来は周辺相場や売主の事情をしっかり聞き取り、じっくり判断する姿勢が大切です。
築年数が古い物件や郊外の家は、売り出し時期を見極めるだけでも結果が変わります。「焦らず一緒に考えましょう」と提案してくれる担当者なら安心です。
質問への答えがはっきりしているか
信頼できる不動産会社を見極めるには、質問への答えが明確かどうかが大切です。
例えば、「このエリアの売却相場は?」と聞いたときに、「この3か月の成約事例では〇〇万円前後です」と根拠を示してくれると安心できます。
「なぜこの価格で売れるのか」などの疑問にも、具体的なデータや理由を添えて説明してくれる担当者を選びましょう。曖昧な返答が多い会社は避けたほうが無難です。
会社の情報を事前に確認できるか
信頼できる不動産会社か見極めるには、会社情報を事前に確認しましょう。
公式サイトに代表者名、所在地、免許番号があるかが重要です。免許番号は国や都道府県から営業許可を受けている証なので、記載がない場合は注意が必要です。




また、売却実績や口コミも参考になります。GoogleマップやSNSなどには多くの口コミがあるので参考にしてみましょう。
情報をしっかり調べることで、不安の少ない会社と安心して取引ができます。
訪問営業が不安な人におすすめの売却相談方法
不動産売却を検討しているものの、訪問営業が不安な人には以下の売却相談がおすすめです。
- 不動産一括査定サイトで複数社に同時に相談する
- 地元の小規模な不動産会社にメールで相談する
- 訪問不要でオンライン査定ができるサービスを活用する
不動産一括査定サイトで複数社に同時に相談する
訪問営業に不安がある方は、不動産一括査定サイトの利用を検討しましょう。
【不動産一括査定サイトとは】
住所や物件情報を入力するだけで、複数の不動産会社に一度に査定依頼できるサイト
自宅にいながら概算の査定価格を比較でき、対面が苦手な方でも安心です。サイトによってはメールでのやり取りを選べる場合もあり、訪問や電話を避けたい売主に向いています。
早ければ数時間以内に結果が届くため、スムーズに売却準備を進めたい方は利用してみましょう。




地元の小規模な不動産会社にメールで相談する
訪問営業が不安な方には、地元の小規模な不動産会社にメールで相談する方法がおすすめです。店舗に行かず自宅から物件情報を伝えられ、営業を受けずにやりとりできます。大手に比べて担当者の交代が少なく、一人が最初から最後まで対応してくれることもあります。地域密着のため、地元の相場や売れやすい条件など具体的なアドバイスがもらえる点も安心です。メールなら記録が残るため、後から内容を見返したり比較したりもしやすいでしょう。
訪問不要でオンライン査定ができるサービスを活用する
訪問営業が不安な方には、訪問なしで使えるオンライン査定サービスがおすすめです。パソコンやスマートフォンから物件情報を入力するだけで、おおよその売却相場がわかります。所在地や広さ、築年数をもとに、複数の不動産会社が査定を出す一括査定サイトもあり、比較しやすく便利です。結果はメールで届くため記録にも残り、しつこい営業を避けたい方にも向いています。忙しくて時間がとれない方も、まずは気軽に相場を知ってみましょう。
不動産の訪問営業に関するよくある質問
不動産の訪問営業に関するよくある質問をご紹介します。訪問営業についての疑問や不安を参考にしてみましょう。
- そもそも不動産の訪問営業は信じていいの?
- しつこい営業をやめさせる方法はある?
- 売却の予定がなくても話を聞いて大丈夫?
Q:そもそも不動産の訪問営業は信じていいの?
A:不動産の訪問営業は、すぐに信じず慎重に対応しましょう。
「今なら高く売れる」「近所で買いたい人がいる」といった話は、よくある営業トークです。
中には誠実な担当者もいますが、その場で判断せず、名刺をもらって冷静に考える時間を取りましょう。
不動産は一度売ると取り戻せないため、自分で相場を調べたり、他の会社にも相談したうえで判断するのが安心です。
Q:しつこい営業をやめさせる方法はある?
A:しつこい訪問営業には、はっきりと断る姿勢が大切です。
「今後はお断りします」とインターホン越しに伝えましょう。
相手が名乗った場合は、「今後の訪問は控えてください」と伝えると効果的です。チラシが繰り返し投函されるなら、ポストに「営業お断り」と書いておくとよいでしょう。
それでも改善されない場合は、宅建業者であれば都道府県の窓口に相談できます。東京都では、営業に関する相談が年間1,000件ほど寄せられています。
Q:売却の予定がなくても話を聞いて大丈夫?
A:売却の予定がなくても、不動産会社の話を聞くだけなら問題ありません。
「価格だけでも知りませんか?」と訪問されることもありますが、対応するかは自由です。
相場を知るきっかけになったり、質問できたりするメリットもあります。もし話の中で売却を強く勧められても、聞くだけのつもりと伝えれば大丈夫です。
宅建業の免許を持つ業者には、しつこい勧誘が法律で禁じられています。不安を感じたら「売る予定はない」とはっきり伝えましょう。